年式の古い昭和44年式フェアレディSRのフードの塗装修理のご依頼で、パっと見塗装はきれいな感じですが、よく見ると塗装の割れが見られます。
年式からして、何度も塗装してあるのは想像出来ます。
表面に浮き錆は出ていないのですが、塗装の不自然な割れを確認できました。
この感じですと、塗装の下の鉄板が錆びている状態だと想像がつきます。
塗装を全て剥離して鉄板の状態を確認することにします。
まず、車体からフードを取り外します。
次に塗装の剥離作業を行うのですが、塗膜の層がどのような状態なのか確認するため、エアーサンダーで一部鉄板までサンディングします。
金属素地の上はファイバーパテ?~ラッカーパテ~ラッカーサフ~ウレタンサフ?~クリーム色の何か?~ラッカーサフ?~ベースカラー~クリヤーコートといった順で、不思議な塗膜状態でしたので、全面剥離を行います。
フロントパネルには左右同じ個所に傷があり、錆が出ていましたので修理します。
これは、フードを開けすぎた時にフロントパネルに干渉するためで、いかにも昔の車といった感じです。
左側はフードと同じ塗膜の層でしたが、ここは剥離作業は行いません。
ボンネットフードパネルに剥離剤(リムーバー)を塗布して、塗膜の剥離を行います。
この作業は強力な溶剤を用い、塗装の被膜を金属パネルから浮かせて取り去る作業になります。
剥離剤塗布後、表面をビニールでカバーする事により、溶剤の蒸発を抑え中を蒸す状態にし、より効果的な剥離作業が可能となります。
剥離剤の塗布を何度か繰り返し、スクレーパー等を使用し塗膜の剥離を進めます。
細かい塗膜の除去はサンドペーパーを用いサンディングで行います。
塗膜剥離後は金属パネル表面に錆の発生が確認できました。
当然こちらも取り除きます。
ボンネットフード前面は裏からの錆が進行しており、錆を取り除くと穴の開いた状態になりましたので、これを鉄板溶接で防ぎます。
非常に手間のかかる工程です。
パネル表面は細かい歪がありましたので、ポリパテを使用し修正を行います。
金属露出部はエッチングプライマーによる化成被膜処理を行います。
防錆と中塗り(サフェーサー)の密着が目的です。
サフェーサーでパネルをシーリングし、上塗りの準備を行います。
ホワイトはソリッドカラーになりますが、今回は2コート仕様になりますので、最後はクリヤーをオーバーコートします。
当然最上級グレードのクリヤーを用います。
塗装完了後、車体に取り付け磨きを行い完成です。
今回は剥離塗装でしたので、修理費用は100,000円になりました。
H様、この度はフード塗装のご依頼を頂き、誠にありがとうございました。
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